ASP フェニキアビーズ・戦国玉・カーネリアンエッチドビーズ・アイビーズ
”アンティークジュエリー”アンティークジュエリーを中心に小さなアンティークビーズから古代ガラス、ロシアイコン、古代美術品のオンラインショップgallery orion
古代とんぼ玉.の楽しみ方space.gif page21.3.

波状文

ベースビーズを芯棒とともに回転させ、別の色の軟化ガラスを上下に動かしながら成形すると、右の写真のような波状文が出来上がります。これを一人で作るとすると両手で回転と上下に揺り動かしの動作を同時に行わねばなりません。

巻糸と波状文の組み合わせ

右の写真のビーズはベースビーズの上に細い巻糸文を作り、その上に三本の波状文を作りだしています。この細い巻糸文は、おそらくかなり早いスピードで溶融ガラスを引っ張りながら芯棒の回転スピードも上げて作ったと思います。このスピード感が波状文に変化を与えています。

ただ眺めているとよく判らない古代ビーズもこうして工人の心境になって考えると面白みが倍加します。

右の写真のビーズはもうお判りでしょう。
これもベース、波文と巻糸の三工程をかけて作ります。

1センチメートル前後の小さな玉でもこんなに手間をかけて作るところが古代とんぼ玉の魅力の一つです。

beads

beads

beads



beads左のビーズは、まず巻糸文を左右に三四本作ります。
その上に白の波状文を作り、さらに青色の波状文をこの白線に交差するように描きだしスピ−ド感のあるしゃれた模様を黒の地に浮かび上がらせています。

1500年以上も前の作品とは思えない近代的なセンスです。

ダイナミックな古代技法


巻糸文も波状文もビーズと溶融ガラスの一方または両方をリズミカルに動かさないとそのトレイル(軌跡)が出来上がりません。このためにこれらの模様は動きが感じられるのです。

次に述べる貼付文はこのような回転とか揺り動かしといった動きのあるトレイルをビーズの上に残しません。


beads

beads 貼付文

ベースビーズに別の薄片のガラスを貼ったビーズを貼付文玉と呼びます。特に左のビーズのように円形または同心円の目玉状の薄片ガラスを貼付けた模様を貼目玉文と呼びます。本などには貼眼紋珠と書いてある場合があります。エジプト、メソポタミアをはじめ遠く中国までこの貼目玉文は紀元前の古代社会で大流行しました。古代人は目に天災地変や邪悪なものから身を守る力が目にあると信じました。このために目をビーズの上に作り出すことに大きな意味がありました。これは装飾品としてのビーズだけでなくアミュレット(お守り、護符)として大変重要なものとされました。
beads左のビーズは紀元前3〜2世紀のフェニキアの貼目玉文です。
このビーズはフェニキア商人によってエーゲ海、地中海、アフリカ、中近東の交易用としてフェニキアの国力を増強するのに大いに活躍しました。
この目玉は青、黄、白の三色から出来ています。


お問い合わせ.ご注文
http://www.g-orion.com
お電話でご注文・お問合せはTEL:03-3960-8115へ!